建築紛争・技術紛争
建築・土木・技術が争点となる紛争(裁判、調停、ADR、交渉等)において、弁護士・一級建築士としての知識・経験を活かし、代理人として紛争解決に当たります。
建築・技術と法律の架橋
当事務所では、一級建築士として、また、建築に特化した弁護士としての実務経験に基づき、訴訟活動の以下の点を重視しています。
- 建築・技術紛争の本質・争点を速やかに捉えます。
- 当方の主張すべき技術的な事項を正確に理解し、分かり易く言語化、さらに図表や証拠を効果的に用いながら、裁判所や相手方弁護士らに的確に伝えます。
- 裁判所等の第三者の法的評価、解決の見通しを検討し、次なる戦略を立案します。
訴訟の場合、具体的には、設計図書や見積書、施工資料等を理解して証拠化し、主張を準備書面として表現します。これに対する相手方の主張書面・証拠、裁判官とのやり取り等を受けて、リスクを分析し、依頼者に十分な説明を行ったうえで、主張・立証の補充や和解の諾否を検討します。
また、調停や任意の交渉においても、これに準じた活動を行います。
最終的に、依頼者と十分な議論をしながら、場合によっては建築、建設及び企業と社会との関わりをも考慮しつつ、依頼者にとっての最善の解決を目指します。
建築等紛争における主な訴訟・争点
民事事件
- 瑕疵担保責任に基づく修補請求・損害賠償請求(構造欠陥、漏水、不同沈下、違反建築等)
- 設計瑕疵に関する債務不履行に基づく損害賠償請求(同上)
- 不法行為に基づく損害賠償請求(タイル落下、漏水等)
- 追加工事代金請求
- 契約解除に基づく出来高算定・報酬清算
行政事件
- 行政処分取消訴訟
- 国家賠償請求
建築紛争の解決手段
裁判所の手続き
訴訟
訴訟は、紛争解決手段の中心的かつ最終的な手段です。
請求訴訟で得られる確定判決には、強制力があります(強制執行)。もっとも、事実上、回収が困難となる事案も少なくないため、多くの場合、判決まで至らずに、任意での支払いを得やすい和解で裁判を終えます。判決として訴訟の内容が公開されるのを避ける、という意味もあります。
地方裁判所のうち、東京・大阪には建築紛争を専門に扱う建築専門部が、また、大規模庁には建築集中部があります。裁判官は2~3年で移動しますので、長期に渡る訴訟では裁判官が何度も入れ替わるということも少なくありません。
裁判官の理解を補う趣旨で審理に加わるのが、建築の実務家である専門家調停委員及び専門委員です。審理の早期・円滑な進行や、裁判官が交代しても一貫した審理が可能となる等の利点がありますが、実務家の資質や性格によっては一方的な判断を「押し付けられる」という場合もあります。また、都市部に比べ、地方においては、専門家の候補者がそもそも少ないという問題もあります。
調停
調停は、裁判官と調停委員が間に立ち、当事者間にて話し合う場です。
お互いが譲歩することが必要となるので、少なくとも一方が拒めば、不調となります。また、話し合いの進行や結論が調停委員の資質・性格に左右されやすいこと(時として進まないこと)、専門家調停委員の技術水準にばらつきがあること等がやや難点です。
なお、裁判所調停での和解には、確定判決と同じ効力が認められますが、これは他の紛争解決機関による手続では得られないものです。
ADR(裁判外紛争解決手続)
- 建設業法に基づく建設工事紛争審査会(仲裁・調停)、
- 品確法に基づく住宅紛争審査会、
- 裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律に基づく各弁護士会のADR
- その他、国民生活センター、民間機関、等
いずれも、当事者間での話し合いのための手続きです。
住宅紛争審査会と建設工事紛争審査会は、工事に特化した手続きであり、柔軟かつ早期の解決が期待できますが、利用できる建物・当事者に制限があります。
弁護士会のADRは、幅広く対応していますが、手数料が解決の内容に応じて高額となります。
